本当はタイムリーだから今連載中の記事と合わせて書いたほうがよいのですが、ちょっとこれからパワプロを遊びたいのでこれだけ独立して先に書いておきます。
昨日、麻生首相は公明党の要望に加え昨今の経済情勢を受けて政策減税を行うと発表し、その方法も前々から情報の出ていた金券の配布という形にするという発表を行いました。
しかし、これは前もって断言しますが完全な無駄に終わるでしょう。というのも前回に、「自民公明合流記念」の名の元に98年に配布された地域振興券の場合は個人消費を刺激するとはとても言えず、また政府の対応の下手さから国民に配布する振興券の金額以上に配布人員の整理などへの支給給料が上回ってしまったというお粗末な結果でした。
そしてなによりこの地域振興券で問題だったのは、配った分の金額がほぼそっくりそのまま貯蓄へと回されてしまったという事実です。これは将来への不安によるもので、当時は不況真っ只中ということもあっていざお金を手にしたところでそれを消費に回すより、国民はいざという時のための貯蓄にする方を選んだと言われています。そのため目的としていた個人消費の活性化は何も起こらず、ただ単に国庫のお金を減らしただけにしかなりませんでした。
そのため、また今度金券を配布したところで同じ結果になるのは目に見えています。これを話すと長くなるので今日はしませんが、いわゆる「ポストモダン」の世界ではニューディール政策における公共事業などのバラ撒き政策は一切効果を発揮しないということは世界的にも証明されており、また金券の配布は前回にも失敗していてその頃と何も状況は変わっていないのにそれをまたやろうというのは、言い方は悪いですが一度はまった落とし穴に自らまた入りに行くのとかわりがないでしょう。
でもって昨日の麻生首相の発言で耳を疑ったのは、何故この情勢下で消費税を三年後に増税すると発言したのかです。私としても将来的に消費税率は上げていかねばならないと考えていますが、与謝野氏のように今までずっとそう主張しているのならともかく、非常に株式市場が敏感になっているこの時期にマイナスの影響を与えかねないこんな発言を突然行う気が知れません。もし本当に実行する気があるとしても、私ならそれを絶対に口外はしませんし、もしするとしてもそれは次の総選挙で勝ってからです。
なんでかマスコミも、この点には誰も突っ込んでいませんね。カップラーメンの値段よりずっと重要だと思うのですが。ただ今朝のテレ朝のニュースでコメンテーターが最初の金券給与について、
「何が給与だ。それはもともと我々の税金だ。偉そうな事を言うな!」
と、コメントしたのは見事でした。
2 件のコメント:
問題は三年後に彼が首相をやっている可能性が泣けるほど低いと思われることですよね...三年後に消費税を上げると言う話を聞いた時に、そう感じました。
そうすると逆に三年間は上げない公約として、市場に認知させようとしたんじゃないかと勘ぐりたくもなります。消費税の議論は政治家は考え抜くものですから、単なる失言ではないように感じますね。
なるほど、言われてみるとその通りですね。それならそれで、三年間は絶対に消費税を上げない、とも言ってほしかったですね。
でもほんと、来年の議席もはっきりしないのにそんなに未来のこと話されても聞いてる側とすれば実感がわきませんね。
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